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コミックマーケット93
PFNでは、2017年12月29日から31日まで、東京ビッグサイトで開催されたコミックマーケット93に我々が開発しているPaintsChainerの企業ブースとして出展してまいりました。
年末にも関わらず、非常に多くの方々にご来展頂き、3日間で1000人を超える方に、プロジェクションマッピングを用いた新しいユーザーインターフェースを体験いただきました。
また、PaintsChainer公式キャラクター「絵愛ちえな」ちゃんのお披露目も行う事が出来ました。
PaintsChainer(ペインツチェイナー)とは
PFNが開発・提供するオンライン線画自動着色サービス。白黒等で描かれた線画ファイルや写真画像をアップロードするだけで、イラスト上の顔や服装、風景等を認識し、完全自動着色または色指定による自動着色をおこないます。
線画に対する自動着色のWebサービス化は世界初で、大きな反響を頂きました。その後、モデルの追加やサイトのリニューリアル等に取り組んでいます。
https://paintschainer.preferred.tech/
プロジェクションマッピング上での自動着色
今回のコミックマーケット93のPFNブースでは、紙に書いた絵に色がつくという新たな体験を提供しました。
デジタルデータではなく、実際の紙に描いた線画を専用着色ブースにセットすることで、その線画を4K高画質カメラで読み込み、PaintsChainerが着色し、プロジェクションマッピングを用いて実際の紙に着色されたように投影しました。実際にその場で書いた絵を着色できるということで、時間をかけて力作を描いて下さった方々もおられました。
さらに、着色結果にカラーヒントを与えることで、好きな色に変える機能もプロジェクションマッピング上で提供しました。
例えば、自動着色で黄色に塗られた髪の色を、カラーヒントを与えることにより一瞬にして青や赤など好きな色に変えることができます。
こちらは、もともとWeb版のPaintsChainerにも搭載されている機能ですが、今回は投影により着色された線画紙自体に、絵の具や色鉛筆で着色するかのように色指定ができるインターフェースに作り変えました。こちらもまるで魔法のようだという事で非常に楽しんでいただくことが出来ました。
スタイラスペンによって線画に対し直接カラーヒントを与えられるようにし、認識は、テーブルに埋め込んだペンタブレットにて行っています。
マンガ向けの着色モデルを限定公開
通常のイラスト向けの着色モデルに加えて、コミケ会場ではマンガ向けの着色モデルも選択できるようにしました。こちらは、今回が初公開のモデルです。
マンガ向けモデルは、Webで無料公開しているイラスト向けモデル(現在は、「たんぽぽ」「さつき」「かんな」の3つのスタイルを公開中)とは異なる学習を行い、マンガが持つセリフ、吹き出し、枠といった特徴に適した着色モデルとなっています。
イラスト用さつきモデルで着色(ノーヒント)マンガモデルで着色(ノーヒント)
(ブラックジャックによろしく 佐藤秀峰 Give My Regards to Black Jack SHUHO SATO )
こちらのマンガモデルは、現在出版社・デジタル配信事業者と共に実用化を目指しています。
漫画版は公開利用行っておりませんが、通常のPaintsChainerの3モデルは今回コミックマーケット93で体験いただいたものと同じものがWeb上で無料でご利用頂けます。是非ご利用ください。