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こんな暑い日はTDSに行きたい祢次金です。
機械には難しい大量のタスクを不特定多数の人間に依頼できる、クラウドソーシング。有名どころはAmazonのMechanical Turk(以下、Mturk)かと思いますが、最近では機械学習や自然言語処理の研究で、学習データへのアノテーションタスクに活用されることもあるそうです。
機械学習とは関係ありませんが、先日見たTEDのプレゼンテーションの中に、クラウドソーシングを利用した面白いプロジェクトがありましたので紹介したいと思います。
このプレゼンテーションは現在Google Creative Labに所属するAaron Koblin氏によるものです。プレゼン中の、クラウドソーシングが絡むプロジェクトから幾つかピックアップします。
Ten Thousand Cents
100ドル札を10000の小さな区間に分割し、Mturkを使って各区間を10000人のワーカーに描写させる、というもの。 個々のワーカーはそれが何の一部なのか知らされておらず、描写能力も人それぞれだったり、真面目にタスクをやってくれいないワーカーもいるのですが、成果物を集めてみるとちゃんと100ドル札に見えるというのが面白いです。
Bicycle Built for Two Thousand
世界で初めてコンピュータが歌ったとされるDaisy Bellという歌を、2000人の人間が分担して歌ったらどうなるか、という実験。先のプロジェクトと同様Mturkを活用し、歌を小さく分割してワーカーに聞かせ、ワーカーはその音声を真似て発声し録音します。収集した録音を結合したものをプロジェクトサイトで聞く事ができます。このプロジェクトも、 個々のワーカーが全体としての目的を何も知らされていない点が面白いです。
The Johnny Cash Project
歌手Johnny Cashのポートレイトを大勢の人々が1フレーム1フレーム描写し、それらをつなぎ合わせることで「Ain’t No Grave」という曲のMusic Videoを構成する 、というプロジェクト。 描き手のセンスも色々なので、Videoも不思議な仕上がりになっています。現在もプロジェクトサイトからフレームを描画してVideo作りに貢献できるようです。
クラウドソーシングを使った面白いプロジェクト、探せば他にも色々ありそうですね。 それでは。
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