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2016.09.02

Research

Amazon Picking Challenge 2016 ~ドイツ・ライプチヒにて~

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Yasunori Kamiya

神谷です。

7月上旬、ドイツ・ライプチヒで開催されたAmazon Picking Challenge(以降APC)に、PFNとして参加しました。これは、Amazonが主催しているロボット競技会で、Amazonの倉庫内に在庫された商品から、購入された商品を棚から集めるタスクの自動化を想定した競技です。今回で2回目で、前回からのタスクである、指定された商品を棚からロボットで取得しカゴに入れるPickタスクと、新しく加わった、カゴに入っている商品を棚に入れるStowタスクの、二つのタスクがあります。Pickタスクは、前回から商品の種類や難易度も上昇しています。

実際に我々が作り上げたシステムの技術内容に関しては、PFI&PFNセミナーで概要ではありますが既に発表しており[1][2]、また日経Roboticsに弊社システムの解説記事や弊社岡野原のコラム、APC全体の技術解説も載る予定ですので、今回はドイツ・ライプチヒにおいて、実際に我々がどんなことを行っていたか、旅行記風に紹介しようと思います。

 

6/28、お昼頃、会場入りしました。スーツケースをたくさん持っているのは、手持ちのロボット部材や、工具があるためです。ぎりぎりまで開発を行っていたため、手持ちとなった物が多くあります。
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輸送されたロボットアーム達。実は、輸送に時間がかかるため、本番用ロボットアームは先に送り、直前までの開発には別のロボットを使用していました。それにまつわる様々なトラブル回避もありました。そうまでしたのは、それだけ短期間での開発だったためでもあります。
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箱開け。きれいに、きっちりと梱包されています。ぎりぎりまでの輸送タイミング交渉、また税関など、この輸送自体に関してもかなりの問題解決/回避が行われました。
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設置の様子。設置に関しても準備を凝らしていましたが、それでも電圧の違いによるトラブルが少しありました。ロジスティクスの方と協力し、短時間で完了しました。
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本番前々日
設置後、調整と改良が続きました。
本番前の調整では、奇跡的に隣にあった、ホームセンターが大活躍しました。例えば、照明条件の違いから、ライトを購入したり。ロボット競技では、現地でのイレギュラーがつきものです。
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本番前日
調整と改良を続けます。
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また、Amazon.deの見学にも行きました。
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試走のスケジュール表。試走では本気を出していない(動作の確認に徹している)チームもあり、まだまだ分かりません。
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本番直前。ぎりぎりまで改良を行いました。
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そして本番。オレンジのTシャツの人が、Amazonの委員の人です。ターゲットのアイテムと、棚内のアイテムの配置は数パターンあり、くじで選択する形です。委員の人がアイテムを慎重に配置していました。また、棚のずらしも、配置前に行われます。
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本番中。ハラハラドキドキ。本番のロボットの動作の様子はYouTubeに上がっています[3]。
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終わりました。幾つかミスはありましたが、満足のいく動作でした。
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そして表彰式
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表彰式後の一コマ
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その夜のパーティ。みんな笑顔。
他のチームの方やAmazonの方ともいろいろなお話をしました。
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次の日はデモです。試合までは調整であまり見られなかった他チームのシステムについて、拝見、質問をしました。我々が開発中に気付かなかったアイディアも幾つかありました。また、我々のシステムについてもいくつも質問を受けました。
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お片付け。ロボット達はまたPFNに戻ってきます。おつかれさまです。
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この数か月間、非常に大変でしたが、結果も伴い、とても良い形となりました。
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[1]http://www.slideshare.net/pfi/amazon-picking-challenge
[2]https://www.youtube.com/watch?v=gqcO8ZX0jB8
[3]https://www.youtube.com/watch?v=w7NgejZMSsA

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